●新型コロナについて徹底的に考えてみる


●感染について
私は医者でも専門家でもありませんが、論文やネットで情報を集めたかぎりでの考えです。
従来のコロナウイルスは「物から人」への感染とのことですので、新型コロナの感染も基本的にはこちらが主ではないかと思います。ただ新型コロナのほうが従来型よりウイルス排出量が多いとの話もあり、そのため飛沫感染も起こりやすいのかもしれません。とはいえコロナウイルス生産量はインフルの100分の1ぐらいとのことなので、飛沫での感染力はインフルではなさそうな気がします。 実際、カラオケなどの密閉空間は別として、満員電車や学校や会社などで、あまり大きな感染は起こっていない感じがします。仮にコロナ感染の主流が「物から人」だとすると、もっとも気をつけるべきは、感染者が触った物を触らないことでしょう。特に危険なのはトイレ。糞便には感染者の新型コロナのウイルスがたくさん含まれており、便器にも付着しますし、水を流したときに飛沫が飛び散ります。しかもトイレは密閉された環境です。ドアノブはもちろん、トイレで手を洗うに蛇口を触るのも危険でしょう。飛沫での感染では、空気を介してよりも、おしゃべりしながらお茶を飲むなど、出た飛沫が飲食物に付き、それを口にいれて感染する場合が多いのではないでしょうか。当然、当初からいわれていた濃厚接触は危険。キャバクラや風俗店はリスク高そうです。日本で欧米ほど広がっていない理由はいろいろいわれていますが、ハグやキスの習慣がないことも大きいのでしょう。コロナウイルスは、外側のトゲトゲの部分が鼻やのどの細胞にくっついて感染しますが、空気中に出ると1メートルぐらいでトゲがなくなって、感染力を失うとのことです。そう考えると、野外の活動や空気の流れのよい空間では、比較的だいじょうぶなのではないでしょうか。個人的には、新型コロナ感染対策は、経済的なことも考えれば、都市封鎖的な大げさなものでなく、風俗店、密閉された施設、飲み屋などもっと的を絞ったものでもよのではないかと思います。
●マスクについて
マスクはすきまが大きく、飛沫を防げませんから予防効果があまりなく、感染者が他人に飛沫を飛ばさ  ないためにするものだ、と最近は言われています。医療でつかうN95マスクは飛沫まで防げるようです(ウイルス本体の大きさよりは粗い)が、つけていると数十分で苦しくなるそうです。ただこのマスクでも効果が疑わしく、マスクをしてもしていなくても、インフルの感染リスクが変わらなかったとの実験結果もあるようです。マスクをしていると口の中の保湿効果で予防できるとの話もありますが、信憑性はありません。カゼをひいたかどうかは、熱がなくても、喉に少し違和感を感じるなど、結構初期でもわかるものです。人に移さないためにマスクをするなら、カゼかなと少しでも感じたらマスクをしたらよく、まったく元気に感じている人がする必要もないと思います。みんながしているのは社会的圧力でしょう。それと感染者がマスクをしていると、せきやくしゃみで当然マスクにたくさんウイルスが付着します。そんなウイルスだらけのものを口にずっとつけていてだいじょうぶなのでしょうか。ウイルスはスッキリ外に出してしまった方がいいでしょう。くしゃみや咳したくなったら、マスクよりハンカチなどで口を覆ったりするほうがよいのではないでしょうか。そもそも少しでもカゼかなと思ったら、うろうろ外出するのはやめて、ステイホームでしょう。
●うがいについて
マスコミでは最近「予防のためうがいを」とあまり言わなくなりました。インフルの予防では、ウイルスが人体の細胞に付着するとすぐ侵入を開始するので時々うがいしても効果がないとされたようです。イソジンのうがいも、口中のよい菌を殺してしまい、かえって悪い菌の繁殖を促すことが指摘されています。ふつうの水道水に入っている塩素での殺菌効果で十分とのことです。
●高血圧の薬は新型コロナに危険説
新型コロナウイルスはから体内に取り込まれますが、高血圧の薬のひとつのACE阻害薬が、これを増やして新型コロナに感染しやすくし重傷かされるのではないかと一部メディアの報道があったようです。そのようなデータはなく、否定されています。逆にACE2受容体を阻害するので新型コロナ治療に効果があるのではないかとの話もあり、よくわからないところです。
新型コロナウイルスは人工的につくられた説
インドの科学者やフランスのノーベル賞学者が新型コロナにHIVウイルスが埋め込まれた痕跡を指摘しています。実験動物の横流しで海鮮市場から発生したというのも、中国の研究所から漏れたのを隠蔽するためではないかとの話もあります。実際、過去にSARSが北京のウイルス研究所から漏れています。もともとコウモリが持つウイルスでヘビを介して人間に移った、人工的なものにしては出来が悪い、自然発生でも起こりうるなどとの話もあり、真実はまだわからないといったところです。
●新型コロナの検査と治療
アビガン開発者の白木先生によると、ウイルスが増殖する前の発症後6日以内に抗ウイルス薬を投与すべきとのことです。抵ウイルス薬は、ウイルスは殺すことができず、増殖を抑えるだけなので、ウイルスが広がって肺炎がひどくなると、初期ほどの効果が期待できなくなります。なおアメリカでは、点滴薬のレムデシビルが期待されています。PCR検査は感染者の可能性のある人はほとんど見逃しませんが(99%以上)、新型コロナでないのに感染者とされることが結構多いようです。 CTでは初期でも肺炎の陰影が写るようです。人工呼吸器段階では、薬より免疫力頼みで生命の危険となります。 エクモは最終段階ですが、助かっても重い後遺症(植物状態)になることが多いらしいです。
●新型コロナワクチン
ふつうは3段階の治験が必要で、ワクチン開発には最低18カ月かかるとのことですが、新型コロナについては治験を飛ばして1年で完成する可能性もあるそうです。新型コロナウイルスの場合、ワクチンで一生免疫が獲得できるかどうかは疑問で、どれぐらいの期間効果があるのかわかりません。半年から1年ぐらいで免疫力を失い、毎年のようにうつ必要があるかもしれません。ただコロナウイルスの場合、インフルほどは変異しにくいようなので、一度完成したワクチンの効果は、長く期待できそうです。
●今後の新型コロナウイルス
ウイルスは共生できている動物から別の動物に入るとストレスを感じて、暴れてしまうようです。ただ、宿主を殺してしまっては元も子もないので、だんだんと毒性が弱まっていくようです。マスコミ報道は恐怖を煽りがちですが、楽観的な見方では、ふつうのカゼのようになっていくのかもしれません。
●スーパースプレッター
新型コロナウイルスの特徴のひとつが、すべての感染者が他人に移すわけでなく、5人に一人ぐらいの人が多くの人に感染させる「スーパースプレッター」の存在。この言葉はSARSのときに生まれたとのこと。有名なのは1900年頃の腸チフスのメアリー。本人は症状がでないのに一生のうちに51人の人にチフスを感染(死亡3人)させたという。またエボラ出血熱などでもみられる現象だとか。

●余談1(インフル予防注射の効果)
インフルワクチン否定派の意見には、生ワクチンではなく(死んだウイルスのワクチン)、効果が期待できない、インフルは変異が激しいので予測準備したワクチンが流行になかなか合致しない、うってもうたなくても死亡率に差がない、ワクチンの中に有害物質(ホルマリンや水銀)が含まれている、効果がないのに医者や製薬会社の金儲けのためにやっている、などがあります。反対にワクチンが死亡率や重傷化を防いだという記事もたくさんあります。どちらが正しいかわかりませんが、個人的にはワクチンはうたないようにしようと思います。
●余談2(インフルと精神疾患)
生田哲先生の本(ウイルスと感染のしくみ)によると、胎児期に妊婦がインフルにかかると子供が統合失調症やそううつ、自閉症に発症しやすいとのこと。冬から春に生まれた人は、それ以外の季節にうまれた人に比べ、統合失調症患者が5~8%多いとあります。実際のところ、相関関係があるのかどうか、よくわかりません。

新型コロナの実体(その3)(アビガン開発の白木公康先生の論文まとめ)新型コロナ(その3)

新型コロナウイルスの発症
従来のコロナカゼ(鼻カゼ邪)は感染後3日で発症、感染動物では約1カ月後でもウイルスが検出された。新型コロナは、ウイルス量は10日目がピーク、12~15日で減少する。無症状の感染者で症状がある患者と同等のウイルスが存在する。4日以上の発熱で新型コロナのサイン、5~6日ごろで階段の上りで息切れ、発熱後8日で呼吸困難が出て、間質性肺炎(肺の炎症)が報告される。1~14日で発症し、97.5%が11.5日以内に発症し、中央値は5.1日。増殖したウイルスは直接薬で殺すことはできないので、ウイルスが増殖して急性呼吸窮迫症候群(ARDS)になる前に、間質性肺炎を早く見つけ、抗ウイルス治療を早期(発症から6日まで)に開始すべき。CTでは発症後すぐに陰影を呈する。3週間までに徐々に浸潤影(肺胞内への細胞成分や液体成分が入り込んで生じる)を呈するものが多くなる。中国シンセンの調査では、アビガン投与でウイルス消失まで4日かかり、ウイルス消失から炎症の回復までさらに時間がかかる。SARSでは発症後4週間で55~62%が肺が腺維化(組織が固くなり肺の機能が壊される)する。予後不良で、死を免れても後遺症を残す可能性もある。
コロナウイルスに対する免疫
コロナウイルスのような粘膜ウイルスの免疫は、6カ月続く。3カ月までは再感染しない。6カ月ぐらいでは再感染はあるが発症はせず、1年経つと以前と同様に感染し発症する。新型コロナのPCR検査で陰性化から陽性化の報告があるが、再感染は合理的に考えにくい。
※新型コロナの免疫については、まだわかっていないらしい。ただインフルなどと比べ、変異はおだやかなので、効果があるとされた抗ウイルス薬は今後も効く可能性が高い。
※PCR検査は特異度(陰性の人を正しく陰性と判定)は99%以上、感度(陽性の人を正しく陽性と判定)は30~70%といわれる。新型コロナの検査感度は高いようだが、それでも10人中の3人程度は新型コロナでないのに新型コロナと判定されそうである。逆に新型コロナなのに、新型コロナと判定されない確率は100人に1人以下。それでも誤りは起こりうる。

★以上で白木先生論文のまとめ終わります。なるべくわかりやすく要約したつもりですが、筆者の読み違いがあるかもしれませんので、原文もご確認ください。 

★たいへん重要な論文だと思い、勝手ながら引用させていただきました。ご容赦ください。

 

新型コロナの実体(その2)(アビガン開発の白木公康先生の論文まとめ)

新型コロナウイルス
●新型コロナは突然変異するのか
インフルやC型肝炎HIVは変異しやすいが、コロナウイルスは例外的に変異を起こしにくい。コロナウイルスは校正機能を有する酵素を持つので、変異が起きてもそれを除去して正しい遺伝子を複製する。
また新型コロナには、セリン型(S型)とロイシン(L型)があるといわれるが、28144番目の塩基の違いだけで、免疫学的に違うウイルスではなく、2回かかるとは思われない。
※カリフォルニア大学のチャールズ・チウ教授によると、新型コロナの突然変異のスピードはインフルの1/8から1/10とのこと。
※L型のほうが毒性が強いとの話もあるが、明らかではない
コロナウイルスの感染力
従来のコロナウイルスは、気道の細胞からのウイルス産出量が、インフルの約100分の1程度でインフルほど感染能力は強くない。ウイルスは乾燥すると力を失い、飛沫(10マイクロメートルの大きさ)で2メートル離れると感染しない。しかし湿気のある密室では乾燥を免れるため、数分~30分程度感染力を持つ。インフルは、通常の呼気の87%を占める1マイクロメートルのエアロゾル(空気中を漂う小さな粒子)でも感染力を持つ。空調停止の飛行機内で1名から37名に感染例もある。点鼻(直接鼻の細胞に付着)では、到達できるウイルスは限られるのだが、エアロゾルでは上下気道に直接感染するため、100倍以上よく感染する。一方、物を介する感染では、さらに多くのウイルスが必要。従来のコロナウイルスは物を介しての感染とされているが、新型コロナは物と飛沫の両方から感染する。なお大きな飛沫は外側が乾燥しても、内部のウイルスは感染性を保持するので、物を介する感染源となる。
※新型コロナは飛沫でも感染するので、従来のコロナより感染力は高い。また従来のコロナよりウイルス産出量が多いらしい。
●感染の予防
加湿すると、気道にはやさしいが、エアロゾル中のウイルスの乾燥を妨げ、感染力を持ってしまうので、湿度を上げすぎないように留意する。ダイヤモンドプリンセス号では1人の感染者から700名が感染している。香港ホテルでのSARS感染は、感染者の部屋を掃除した雑巾で別の部屋も掃除したため、感染が広がった。またウイルス量の多い排泄物(下痢便など)が付着したものも感染源になる。感染者が鼻をかんだとき、テッシュや手に多くのウイルスが付着し、ティシュやその手で触れた物から人へ感染するリスクは大きい。
※トイレは非常に危険度が高い。トイレで手を洗うために蛇口を触るのも気をつけたほうがよさそう。
※香港の団地アモイガーデンでのSARSの集団感染は、ウイルスが下水管から排水管、浴室に流れ込んだのが原因とされる。

 ※医学部生の研究によると、インフル流行の際の感染機会の多くが「カラオケ」であった。密室で飛沫が飛ぶ、感染者のウイルスの付着したマイクを使い回す、飛んだ飛沫が飲食物に入るなどの理由だろう。

※SARSの場合、ウイルスはプラスチックで3日、痰や便で5日、尿中で10日の生存が確認された。

※は、筆者のコメントです。

 

アビガンとはどんな薬なのか(開発者の白木公康先生の論文まとめ)

●アビガンの開発
もともと抗ヘルペス薬として開発。RNA合成をとめるので、ほとんどのRNAウイルス(インフル・コロナ・エボラなど)に有効。

ヘルペスなどはDNAウイルス。

※抗ウイルス剤はウイルスの増殖を抑えるが、増殖したウイルスを退治するわけでない。 
●インフルへの効果
タミフルとの差はなし。致死性の高いインフルでは、マウス実験でタミフルでは延命効果3日ほどで多くは死亡するが、アビガンではすべてのマウスを生存させる強い効果。
●副作用
尿酸値上昇約5%、下痢5%など約20%に副作用があるが、重い副作用はみられない。動物実験では初期胚に致死や奇形、精子の減少(ヒトでは精子減少は認められない)が認められた。
●アビガンの効果
発症6日までの早期治療で、ウイルスの早期消失や後遺症(肺の腺維化・瘢痕化)を最小限にし、肺炎重症化を阻止する。中国の重症インフルで、タミフルとアビガン併用で良好結果。アビガンは新規の感染細胞に有効だが、既成の感染細胞でウイルス産出阻止効果は低いので、併用が有効。
※肺の腺維化→肺が固くなり、呼吸がうまくできなくなる。

ギャンブル必勝法・投資必勝法と人工知能(AI)

当然のことながら、ギャンブルは胴元が必ず儲かるように出来ている。例えば、36まであるルーレット。1に賭けたとして確率は1/36というわけではなく、アメリカだと0と00(ヨーロッパは0のみ)があり、実際の確率は1/38。赤と黒のどちらかに賭ける場合でも、0と00は除外して、1/2の確率でない。約5%は必ず胴元の取り分となる。日本の競馬は25%が胴元の取り分なので、それと比較すると、ずいぶん少ない取り分のように思えるが、ルーレットは回数を多くこなすことができるので、効率がいい。またルーレットには、人為的要素がないので、回数を重ねれば必ず人間が負ける。しかし、ブラックジャックだと、カードが開示されているので、それを記憶するカードカウンティングという方法で、必勝法が編み出された(映画「ラスベガスをぶっつぶせ」)。

競馬の必勝法でも、著名な作家、浅田次郎さんの本に、900万下短距離ダート戦に絞って長年延々と賭け続け、世田谷に100坪の豪邸を建てた猛者の話が出てくる。また浅田さん自身も、新馬戦に絞って研究し、競馬でかなり儲けられたとのこと。毎年やる運動会の駆けっこみたいに、出場するメンバーがだいたい分かっていて、予想がしっかりできれば、控除率が25%もある競馬でも、儲けることも可能なようだ。

ギャンブルでない投資なら、研究して、うまい方法を編み出せば、もっと儲けることができるはずだ。投資における控除は、株式なら手数料、不動産なら仲介料や税など。両方とも、ギャンブルより控除率はずっと低く、情報が開示されている。

いまギャンブルや投資でもっとも強力な武器と考えられるのが、人工知能(AI)だろう。将棋で名人に勝つようなAIは、かわいいものである。でも、競馬予想でAIが導入されたら、どうなるか。2009年の時点でさえ、競馬ソフトを用いた会社が、160億円もの所得を得たこと(所得隠し)が発覚している。さらに株式なら、AIを使った投資法で、巨万の富を生み出している者がきっといるに違いない。でも、これらのことは、あまり表に出てこない。AIの活用は、Nスペのタクシーの乗客情報に使うなんて生やさしい話で済むようなことでは、きっとないのだと思う。

生命保険に入るべきか?

近年の「生命保険に関する全国実態調査」によると、1世帯あたりの生命保険の年間払込保険料は、平均41.6万円とのことです。すごい金額です。この中には個人年金型など貯蓄性の高いものも含まれてますが、結局その分、保険料が高くなっているだけのことです。前の記事で、破滅的な災難でないかぎり、保険に入る必要はないのではないかと申しましたが、子のある家庭での夫の死亡は、はたして経済的に破滅的な出来事でしょうか。まず会社からは死亡退職金があります。労働災害なら労災保険がおります。事故なら、損害賠償がもらえるかもしれません。また遺族年金、自治体からは児童扶養手当(子一人で月4万円以上)が出ます。その他、母子家庭なら、様々な優遇措置があるでしょう。夫の死亡は、すぐに生活に困るほどの壊滅的な災難とは必ずしもいえないでしょう。そんなことなら、年間40万円もの保険料は貯蓄に回したほうがよいとも考えられます。10年なら400万円です。これだけの貯蓄があれば、とりあえず不測の事態にも備えられると思います。

日本の生命保険は、還元率はほとんど公表されておらず、一部のネット生命を除き、払い込み金額に対する還元率は、50%の宝くじより低いのではないかと言われています。生命保険が「不幸の宝くじ」「死の宝くじ」といわれるゆえんで、経済的な行動としては、毎年、宝くじを40万円も買っているのと変わりありません。しかも死亡した本人にとっては、生命保険は何の利得もない。下手すると生きているうち、家族から死を望まれることだって、あるかもしれません。しかし、生命保険に加入しないことを奥さんに説得するのは、相当難しいことでしょう。人間は、恐怖という感情に対しては、ひどく弱いものですから。

保険に入るべきか?

父が近くの銀行に勧められ、10年ほど前に変額保険なるものに加入していた。

金保証、年金方式でもらえる、投資信託で利益が出れば、配当益も期待できるというものである。とくに「元金保証」「年金」のフレーズは食いつきがいい。上手に、年寄りを誘惑する商品をつくるものである。この実体は、元金保証は死亡しないと元金が戻ってこない、年金は約30年間(父なら約100才まで)で元金と同じ金額が返ってくるだけ、配当益については、この株高でも利益出ず(銀行+証券会社の手数料が高いのだろう)で、今、解約すると1割ぐらいの損失が出る。銀行の勧める金融商品など、こんなものだろう。日本の保険商品の多くは、割高である。生命保険など、ネット生命保険以外は、ろくに還元率を公表すらしておらず、宝くじの50%の還元率を下回っているのではないかともいわれている。生命保険に入るのも宝くじ買うのも、経済的行動としては、たいした違いがないということである。

保険のために、家計が圧迫され、生活が苦しくなるようでは、本末転倒である。ほんらいの保険のあり方は、その災難に遭ったとき、壊滅的な状態になるのを補償してくれるかどうかだと思う。例えば、家が焼けたとき、住む家がなくなって路頭に迷うようなことがあるならば火災保険に入るべきである。賠償金が億になるかもしれない人身事故に備えるには、対人無制限の自動車保険も入るべきだろう。でも生命保険については、入る必要があるのだろうか。これについては、次回書いてみたい。